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Channel: 洋食『マーシュ亭』
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気持ちを汲む

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この3日ほど、朝のランニングを控えております。
毎日アスリート並の熱量を消費しております。
さすがに体力がもたないと判断して走るのを我慢してます。

狭い厨房で火力全開にしております。
大量の水分が体から抜けます。
ランチの二時間、ディナーの四時間は脈拍も上がりっぱなし。
仕込み中も常に何かしら煮炊きしてますから、厨房は常に熱気が凄いんです。
夜中に酒を呑みながらクールダウンさせて気持ちを整理します。
バカ働きをしているだけではムマイ料理は作れませんから。
考える、実践する、反省する、考える、実践する、反省する…。
この繰返しです。

お陰さまで売り上げも上がっております。
お客様、yo‐ko様、全ての方々のお陰です。
もう1つ言えるのは、アタシ自信の技術が上がっているからだと思う。
生産性の向上。
うちみたいな店は回転数も勝負です。
ムマくて安くて、それだけじゃ商売になりません。
いかに効率よく料理を提供できるか?も重要なんです。
考える、実践する、反省するを繰返していると見えてくるものがあります。
まだまだ修行です。


賄い
野菜カレー丼

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料理を長いことやっていますと、色々と分かってくる事があります。
何かしら、他の人が作ったものも、相手の気持ちや意図している事柄が見えてくる。
先日いただいた昆布のお茶漬けもそう。
お茶漬けやフリカケはゴハンを美味しくいただく為にあります。
その為にはこうあるべきみたいな常識と言われる法則がある。
そこを逸脱するには勇気が必要です。
よく考えないと無茶苦茶になってしまいますから。
よく考えて、ギリギリのバランスを作り、それを生産ラインにのせて製品化する。
これは大変な仕事です。
美味しさと安定は反比例する場合が少なくない。

料理には法則がいくつもあります。
味付けも然り。
甘い物は甘く。
辛い物は辛く。
これが味付けの基本です。
味付けには調味料と呼ばれる物が必要です。
スパイスや塩、和食ならば醤油や味噌等がそれに当たります。
調味には大きく二つの意味があります。
1つは素材の個性を強調させること。
もう1つは素材の個性を抑えること。
この二つをバランスよく使うことでムマイ料理になるわけです。
例えば塩。
塩は使い方によって変わります。
素材の味を強調させるのはモチロン、苦味や酸味を抑える時にもつかうんです。
また、複数の素材の個性を繋ぎ合わせる(リエゾン)する効果もあります。
料理は複雑な仕組みが絡まって出来るんですよ。

料理人は必ず考えて作ります。
食べる人に『こうして食べて欲しいなぁ…』と想像しながら作ります。
中には儲け一辺倒で作られた商品もあります。
ドロドロとした、人間の欲しか感じない食べ物。
ムマイと錯覚させる技術?は沢山ありますからね。
メディアが持ち上げるレストランにもありますよ、残念ながら。

料理を食べる時、モチロン自分で金を出して食べるわけですから、自分の好きなように食べれば良いんです。
でも、作る人の気持ちや考えを理解してやるのも楽しく食事をする方法だと思います。
相手の気持ちを汲む。
これは別に相手の為だけではないと思います。
相手の気持ちを汲むことは、自分がより一層幸せになる為の方法でもあるような気がします。
これは人付き合いも同じかと。

よく考えて、自分の信念をもち、自分を押し通すのは大切ですが、それと一緒に相手の気持ちを汲むことも大切ではなかろうか?
料理をやっていると、そんな風に考えたりいたします。


ってなわけで、本日も頑張ります♪

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