『わぁー!美味しそうなアスパラガス♪』
『うむ。カスミ君もアスパラガスが好きかね?』
『ハイ!だーい好きです♪』
『そーかね。私もアスパラガスが好きだよ。北海道のアスパラガスはムマイからねぇ』
『ハイ♪茹でても焼いても美味しいですね!』
『うむ。まったくだ。』
『でもなぁ…アスパラガスを食べるとオシッコが臭くなるのが難点ですねぇ…』
『……』
『……』
『ン?すまぬ、よくわからないが…?』
『何がですか?』
『いや、何がって…』
『北海道のアスパラガスは美味しいです』
『うむ。わかってる』
『茹でても焼いても美味しい!』
『それも理解した』
『ただ、アスパラガスを食べるとオシッコが臭くなるのが難点』
『……』
『どーしました?』
『臭くなるのかね?』
『なりませんか?』
『いや、だいたい臭いから…』
『それって尿酸値に問題があるんじゃないですか?』
『……』
『アスパラガスを食べるとオシッコが臭くなるじゃないですか!』
『いや、よくわかりません』
『なりますよ!スゴく臭いです』
『それはチミだけじゃないのかね?』
『そんなことないです。だって女子便所に行くじゃないですか。でね、前の人がアスパラガスを食べたかすぐにわかるもん!』
『……』
『……』
『だいじょーぶ、聞いてるよ、続けて』
『他のオシッコの臭いと全然違うもん』
『それはチミだけの特別な能力じゃないのかね?』
『違うもん!お母さんも同じこと言ってたもん!』
『すごいね…』
『シェフはわからないですか?』
『うむ。残念ながらその能力は持ち合わせていないが、ってか何かの役にたつのか知らんけど…』
『ふーん、変なの!』
『変かね?』
『変だよ!』
『……』
それ以来、彼女と私の間にわずかな隔たりができていますが、なにか?