やさしいソース

yo‐ko様のお食事

相変わらず元気ｲﾊﾟｰｲ♪の胃袋でございます。
１つ階級をアップするつもりなのか？


さて、先日お客様から
『他の店と比べてデミグラスが優しいね』
とのご意見を頂戴いたしました。
ﾊｲ、その通りでございます。
濃度ﾀﾌﾟｰﾘの濃いデミグラスは作りません。
フランス料理はソースの料理と言われております。
確かに多様なﾑﾏｲソースがございます。
しかしながら、フランス料理のシェフ達はソースを『料理の味付け』として捉えてはおりません。
アタシも同じでございます。
そこがフランス料理と他のジャンルの料理人との大きな違いでございます。
ソースは大切ですが、決して主素材の味わいをマスキングするほどの濃い味や濃度にはしません。
あくまでも主素材の風味を増す為のものであって、味付けそのものではないんです。
ﾑﾏｲ天婦羅屋さんと同じです。
天婦羅屋さんでは、殆どの料理を塩でいただくハズでございます。
上手に揚がった天婦羅は塩だけで十分ですからね。
洋食屋さんの料理は昔から濃いデミグラスをぶっかけて仕上げます。
全部同じ味になっちゃう。
それは嫌なんです。
じゃあ、なんでソースをかけるの？
ﾊｲ、その通り。
マーシュ亭はいつも言ってますように『飯屋』です。
ﾑﾏｲ料理と『ご飯を美味しく食べる』のを目的としております。
ﾓﾂﾛﾝお客様がパンを食べようがワインを楽しもうが勝手です。
お好きなように楽しんでいただければよろしい。
しかしながら、アタシはあくまでも料理とご飯を美味しく食べれる様に作ります。
だから料理を作る時には常にご飯を意識しています。
それが昔と違うところ。
アタシのソースは『料理とご飯を繋ぎ合わせるための仲人』です。
フランス料理的な料理でも、ソースによってご飯を美味しくいただける。
だから優しい味で良いのです。
仲人は出しゃばらない(笑)