一人飯

気のおけない仲間同士でする食事は楽しいもんですな。
酒を酌み交わし、１つの鍋をみんなで分けあう喜び。
一体感。
素晴らしいと思います。

でもね、本当に食事を、いや外食を楽しむならば一人飯をおすすめします。
勿論お店のコンセプトによりますがね。

うちは男性も女性も、一人で食事をするお客様が多いんです。
１日の仕事が終わり、ホッと一息つく時間。
自分へのご褒美。
一皿の料理を食べながら、あれやこれやと考えたり。
自分と向き合ったり。
何よりも目の前の料理を誰の邪魔も介在させずに楽しむ喜び。
この一人飯を楽しめる人は豊かで大人だと思います。
料理ってのはね、本来一人の為に作っているんですよ。
料理人とお客様、一対一の関係。
一人で完結出来るように料理を作っているんです。
例えお客様が数人で来店されても、基本は同じ。
一皿の料理は一人のために作っています。
グランメゾンも懐石料理も、そして洋食もね。
そこを理解していない人が多い気がします。

これはレストラン業界の人達でさえ理解していない方々が多いと思います。
実は料理を、レストランを楽しむために大切なこと。
いつから変わってしまったのだろうか？
多分あそこから変わってしまったんだな…。
言わないけれど。

この一人飯の意味を深く考えた方が良いと思う。

ワイン通を意識している人達に多い。
どんな店でも同じように食事をしてしまう。
それが当たり前みたいにね。
カッコいいつもりなのか？



一人で食べる食事も楽しいです。
ユックリと一人の時間。
素敵だと思う。