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Channel: 洋食『マーシュ亭』
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凝縮感

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今夜のおすすめ
『鶏肉、豚肉、レバーのバロティーヌ、キノコと白いんげん豆の煮込み添え』

1000円(税込)也

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最近お気に入りの料理はキノコの煮込み。
クミンを効かせてます。
食欲も増すしね。

今日の料理もムマイと思います。
こーゆー料理みたいに、一皿に味わいを凝縮させる一皿が好きなんです。

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フランス料理が他のカテゴリーの料理と決定的に違う点は『味わいを凝縮させる』ことだと思います。
日本料理やイタリー料理、又はその他の料理も凝縮させる技法はあります。
けれどもフランス料理のそれとは根本的に違うと思います。
以前にも話しましたように、料理の多くは『味付けをする』ことにより仕上げていく場合が殆どです。
フランス料理も味付けをするんですが、あくまでも感覚の話ですけれど、食材の味を『引き出す』『凝縮させる』のが第一なんです。
味付けをするのは極論を言えば『補う』程度なんです。
香り付けは別ですけれど。
意外かもしれませんが、フランス料理のシェフ達は意識しなくとも感覚的にそのように料理を作るような思考回路になっております。
調味料とゆう概念が無いとは言わないですが薄いんです。

ちょっと話が外れますが、最近流行り?の熟成肉。
これを『味わいが凝縮されている』などと表現する人が多いですが、アタシは勘違いだと思います。
確かに水分が少なくなれば多少は凝縮されますが、それほどの違いはない。
あれは凝縮しているのではなく、単純に化学変化による味の『変化』だと思います。
タンパク質が酵素の働きにより分解されることによる変化です。
凝縮とは違います。


北海道の豚バラ肉。
これも塩漬けして熟成させてから使っております。

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アタシの場合、殆どの肉を『塩漬け』『熟成』の行程を踏まえてから使います。
数時間から数日と色々です。
数時間で熟成はありませんが(笑)


さて、話は戻ります。
本来フランス料理は、当然ながらケースバイケースではありますが、その本質的な部分は凝縮とゆう意識が働くわけでして。
よく言われる『力強い』『味わいが深い』『ガツンとくる』みたいな表現は凝縮感によるものかと思われます。
他のジャンルの料理みたいに、ただ辛くしただけの料理とは違います。
凝縮すれば良いわけじゃなく、当然ながらバランスも考えなければならない。
本来の味わいが無くなるほどに凝縮させては意味がないです。
また、様々な食材を合わせて作る場合は『調和による味わいの変化』も考慮して作ります。

ただ最近は凝縮させるとゆう感覚が薄れてきて、『組み合わせる』とゆう料理に変わってきているような気がします。
確かに見た目は面白くなりますが、どうも『軽い』料理になっている気がします。
時代なんでしょうが、個人的には少々寂しいです。

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