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Channel: 洋食『マーシュ亭』
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デミグラス

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昔は『デミソース』又は短く『デミ』なんて呼んでいました。
古いコックは『ドビ』とか鳶色だから『トビ』なんて呼ぶ人もいましたね(笑)

私の場合は牛骨、鶏ガラをオーブンできつね色になるまで焼きます。
ザルにあけて脂をきってから寸胴に入れます。
骨を焼いた天板に香味野菜を入れて炒めます。
それも寸胴に入れます。
天板の底を水や赤ワインで煮溶かし(デグラッセ)寸胴に入れます。
トマトコンサントレ(ペースト)も加えます。
ヒタヒタになるまで水を加えて、ブーケガルニを入れてユックリ8時間ぐらい煮込んでいきます。
途中で灰汁を丁寧に取り除きます。
濾してから冷やします。
1日目。

次の日に炒めた牛筋やベーコン、ハムの切れ端、あれば鶏ガラをよく炒めてから前日の煮汁で煮込んでいきます。
灰汁を取りながらユックリ煮込んでいきます。
炒めた香味野菜も加えます。
牛脂でメリケン粉を炒めてブラウンルーを作ります。
ブラウンルーを加えて更に煮込んでいきます。
この時点では、あまり濃度はつけません。
サラサラしています。
濾してから冷やします。
2日目。
※ブラウンルーを使わずに市販のデミソースを加えて作る場合もあります。
時間が短縮できます。

前日の煮汁にマデラ酒、赤ワイン、カラメル(砂糖をカラメル状にして赤ワインビネガーでデグラッセしたもの。ガストリック)を加えて調度良い濃度まで煮詰めて塩、胡椒で味を整えて完成です。

昔いたレストランではブラウンルーで繋がないで煮詰めただけのソースも作っていました。
フォンドヴォーみたいな使い方です。
グランバーズなんて呼ぶ先輩もいましたね。

洋食屋さんのデミソースは、基本的には同じ作り方ですが、仕上げに日本酒や正油、ケチャップ、ウスターソースなんかを入れて御飯に合うように仕上げていました。

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ホテル等は更に手間をかけて仕込んでいました。
鶏ガラは『ツメ鶏』を丸ごと使用していましたね。
美味しいですが、とにかく手間がかかります。
今は殆んど作っている店はありません。
以前にも話しましたが、牛バラやイチボ、牛タンを最終日に一緒に煮込んでビーフシチューやタンシチューを仕込んでいました。
これが本当にムマかった♪

時代の流れと共にだんだんレストランから無くなったデミソース。
ファミレスなんかでは見かけますが不味いよね…。
お弁当にもありますけど不味い…。
年輩の方々なら知っていると思いますが昔のデミソースは本当にムマかったです。
確かにエスコフィエの『ドゥミグラス』とは違うかも知れないけど、日本の
デミソースはムマイと思います。
時間があればちゃんと作るんだけどねぇ。
でも原価も高いね(笑)

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デミソースで何でも作りましたよ。
グラタンにも使いました。
どんどん継ぎ足して作るから、ウナギのタレみたいにムマくなっていったのかな?


ってなワケで、またね♪












少しばかりバタバタしていまして、暫くは更新できなくなります。
ツマラン記事を読んで下さった皆様に感謝いたします。

また時間がある時に更新しますので嫌じゃなかったら読んでね♪

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