商売人ってのは何かと縁起をかつぐもんでございますな。
アタシなんかも幾つか気を付けていることがあります。
朝、店に入る前には必ずお天道様に手を合わせる。
飯が炊けたら、ほぐす前の一番飯は必ず神棚にお供えする。
別にお願い事をしているわけじゃないんですよ。
今日も1日『良い商い』が出来るように感謝するんです。
良い商いってのは沢山儲かりますって事じゃありません。
良い事も悪い事も、全てお天道様の恵みだと考えるために手を合わせるの。
要は心掛けです。
毎朝取引先の兄さん達が野菜やら肉やらを納品に来て下さいます。
みんな長い付き合いでね。
まだ商売を始めて間もない頃、色々ありまして食材を仕入れたくても金がない。
支払いもマトモに出来なくて。
取引先を一件ずつyo‐ko様と一緒に回ってさ(笑)
頭を下げてお願いにあがったよ。
二月も三月も支払い出来なくて、そんでもアタシんとこに食材を運んで下さった取引先です。
長い付き合い。
信頼関係。
有り難いねぇ。
でね、そんな取引先の兄さん達はみんな気持ちが良くてね♪
とにかく商売ってのは威勢が良くないとダメ!
辛気臭いのはダメよ。
中には毎日通夜の帰りみたいな顔で来る兄さんもいます。
嫌になっちまう。
先日も米屋の兄さんが納品に来てさ。
良い奴なんだけれど、どーも元気がない。
疲れた顔で『オハヨーゴザイマス…』なんて言われちゃうと、朝から縁起が悪くて(;´д`)
『おい!ゴラァ!テメーは何屋だっ?』
『米屋です…』
『米屋がそんな陰気な顔でどーすんだ!このトンチキ!』
『アハハハ…どーもすいません…』
『すいませんじゃねーよ!テメーは林家三平か?』
『いや…その…』
『テメーなんざが運んでいたら、ムマイ銀シャリが全部お粥になっちまうよ!べらぼーめ!シャキッとしろい!』
つい怒鳴ってしまいましたよ。
どーも最近の若い人は元気がないね。
仕事が終わると元気になるのか?
1度築地の場内にでも行ってみりゃよい。
商売やっている兄さんの手本が沢山いますよ、ってかマヂで。
最近朝飯を食べない人が多いとか。
何だか変なジュースを飲むのが流行っているみたいですな。
『アンタ!大変だよ!』
『何でぇ?朝から騒々しいな』
『それがね、今大家さんとこに行ってきたんだけど』
『大家?何しに行ったんだ?』
『いつものことさ!今月も苦しいから家賃を待ってもらうようお願いにいったんだよ…』
『そーかい。そりゃご苦労様』
『なに他人事みたいに言ってんだい!アンタが稼いだ銭をみんな酒代に変えちまうからじゃないか!』
『わかったわかった!で、なにが大変なんだ?』
『いやそれがさ。大家さんが言うには近頃スムージーってのが流行っているらしいのさ』
『おう!知ってるよ!』
『アンタ知ってんのかい?』
『あたぼーよ!白い犬でな。チャーリーブラウンの友達で…』
『バカだねぇ!そりゃスヌーピーだよ!』
『違うのかい?』
『そーじゃなくてさ。なんでも色々な食べ物をすり鉢であてて混ぜ合わせるらしいんだよ。安くてしかも精がつくって話だよ』
『なんだい、そりゃ?ど~にも恐ろしい世の中になったもんだ。そんなもん食って死なないのかい?』
『死にはしないよ!でね、ほら、アンタも若くないしさ。体が資本だしね。アタシも明日から作ってみようと思ってさ♪』
『おいおい!オメー気は確かか?朝飯なんてぇのは炊きたての銀シャリ!納豆、こうこが二切れ、豆腐の味噌汁、それにメザシが二本もありゃ申し分ない。
そーじゃなきゃ力が出ねぇってんだ!』
『そりゃわかってるけどさ。なんたって大家さんが言うもんだからさ。無下にできないし。1度だけ試してみないかい?』
『アンタ!ほら!作ってみたよ♪』
『そーかい!ん?これがスヌーピーか?』
『スムージーだよ!とにかく食べてみておくれよ!』
『何だか恐ろしい見てくれだな…。しかも妙に臭いしよ。こんなもん食って死なねーだろうな?』
『なに言ってんだい!いいから食べておくれよ!』
『よし!わかった!じゃ食うよ!いくぞ…』
『どーだい?』
『……』
『どーなんだよ?』
『これ食い物か?本当に流行っているのか?』
『大家さんが話していたよ』
『いったい何をまぜたんだよ?』
『アンタが好きな納豆、クサヤ、メザシ、ニンニク、梅干、沢庵、味噌汁…』
『わかったわかった!もういいよ』
『ダメかい?』
『おりゃヤッパシ普通のまんまがいいや…』
『そうかい。大家さんにはなんて言おうかね?』
『今度行くときには、家賃の代わりにオメーがこしらえたスヌーピーを持っていけ!で、大家さんの言うとうり亭主に食わせたら体をおかしくして仕事に出れません。ですから家賃をもう暫くまってくれと。それで全てが済むージー♪』
お後がよろしいようで(-.-)
アタシなんかも幾つか気を付けていることがあります。
朝、店に入る前には必ずお天道様に手を合わせる。
飯が炊けたら、ほぐす前の一番飯は必ず神棚にお供えする。
別にお願い事をしているわけじゃないんですよ。
今日も1日『良い商い』が出来るように感謝するんです。
良い商いってのは沢山儲かりますって事じゃありません。
良い事も悪い事も、全てお天道様の恵みだと考えるために手を合わせるの。
要は心掛けです。
毎朝取引先の兄さん達が野菜やら肉やらを納品に来て下さいます。
みんな長い付き合いでね。
まだ商売を始めて間もない頃、色々ありまして食材を仕入れたくても金がない。
支払いもマトモに出来なくて。
取引先を一件ずつyo‐ko様と一緒に回ってさ(笑)
頭を下げてお願いにあがったよ。
二月も三月も支払い出来なくて、そんでもアタシんとこに食材を運んで下さった取引先です。
長い付き合い。
信頼関係。
有り難いねぇ。
でね、そんな取引先の兄さん達はみんな気持ちが良くてね♪
とにかく商売ってのは威勢が良くないとダメ!
辛気臭いのはダメよ。
中には毎日通夜の帰りみたいな顔で来る兄さんもいます。
嫌になっちまう。
先日も米屋の兄さんが納品に来てさ。
良い奴なんだけれど、どーも元気がない。
疲れた顔で『オハヨーゴザイマス…』なんて言われちゃうと、朝から縁起が悪くて(;´д`)
『おい!ゴラァ!テメーは何屋だっ?』
『米屋です…』
『米屋がそんな陰気な顔でどーすんだ!このトンチキ!』
『アハハハ…どーもすいません…』
『すいませんじゃねーよ!テメーは林家三平か?』
『いや…その…』
『テメーなんざが運んでいたら、ムマイ銀シャリが全部お粥になっちまうよ!べらぼーめ!シャキッとしろい!』
つい怒鳴ってしまいましたよ。
どーも最近の若い人は元気がないね。
仕事が終わると元気になるのか?
1度築地の場内にでも行ってみりゃよい。
商売やっている兄さんの手本が沢山いますよ、ってかマヂで。
最近朝飯を食べない人が多いとか。
何だか変なジュースを飲むのが流行っているみたいですな。
『アンタ!大変だよ!』
『何でぇ?朝から騒々しいな』
『それがね、今大家さんとこに行ってきたんだけど』
『大家?何しに行ったんだ?』
『いつものことさ!今月も苦しいから家賃を待ってもらうようお願いにいったんだよ…』
『そーかい。そりゃご苦労様』
『なに他人事みたいに言ってんだい!アンタが稼いだ銭をみんな酒代に変えちまうからじゃないか!』
『わかったわかった!で、なにが大変なんだ?』
『いやそれがさ。大家さんが言うには近頃スムージーってのが流行っているらしいのさ』
『おう!知ってるよ!』
『アンタ知ってんのかい?』
『あたぼーよ!白い犬でな。チャーリーブラウンの友達で…』
『バカだねぇ!そりゃスヌーピーだよ!』
『違うのかい?』
『そーじゃなくてさ。なんでも色々な食べ物をすり鉢であてて混ぜ合わせるらしいんだよ。安くてしかも精がつくって話だよ』
『なんだい、そりゃ?ど~にも恐ろしい世の中になったもんだ。そんなもん食って死なないのかい?』
『死にはしないよ!でね、ほら、アンタも若くないしさ。体が資本だしね。アタシも明日から作ってみようと思ってさ♪』
『おいおい!オメー気は確かか?朝飯なんてぇのは炊きたての銀シャリ!納豆、こうこが二切れ、豆腐の味噌汁、それにメザシが二本もありゃ申し分ない。
そーじゃなきゃ力が出ねぇってんだ!』
『そりゃわかってるけどさ。なんたって大家さんが言うもんだからさ。無下にできないし。1度だけ試してみないかい?』
『アンタ!ほら!作ってみたよ♪』
『そーかい!ん?これがスヌーピーか?』
『スムージーだよ!とにかく食べてみておくれよ!』
『何だか恐ろしい見てくれだな…。しかも妙に臭いしよ。こんなもん食って死なねーだろうな?』
『なに言ってんだい!いいから食べておくれよ!』
『よし!わかった!じゃ食うよ!いくぞ…』
『どーだい?』
『……』
『どーなんだよ?』
『これ食い物か?本当に流行っているのか?』
『大家さんが話していたよ』
『いったい何をまぜたんだよ?』
『アンタが好きな納豆、クサヤ、メザシ、ニンニク、梅干、沢庵、味噌汁…』
『わかったわかった!もういいよ』
『ダメかい?』
『おりゃヤッパシ普通のまんまがいいや…』
『そうかい。大家さんにはなんて言おうかね?』
『今度行くときには、家賃の代わりにオメーがこしらえたスヌーピーを持っていけ!で、大家さんの言うとうり亭主に食わせたら体をおかしくして仕事に出れません。ですから家賃をもう暫くまってくれと。それで全てが済むージー♪』
お後がよろしいようで(-.-)