東京のフレンチレストラン
『ラ・ブランシュ』
田代和久シェフの本です。
出版したんだぁ…。
知らなかった(-.-)
この店に何度足を運んだことか。
とにかく美味しくて、感動して…。
働きたかったけど、とうとう叶わなかったです。
私ごときが語るのはおこがましいですが、田代シェフの料理の最大の特徴は
『個性』
これに尽きます。
フランス料理の基本的な技術を駆使ながら、日本の食材を使った田代シェフならではの個性的な料理を作り続けてます。
最近流行りの『オコチャマランチ』みたいな、お皿が隙間だらけのチマチマした料理じゃありません。
どっしりと存在感のある料理です。
日本のフレンチ料理人なら、一度は必ずぶつかる壁があります。
『日本人にフランス料理がつくれるのか?』
『日本でフランス料理を作る意味があるのか?』
普通の料理人は、なんとなく自分なりに落としどころを見つけて、自分自信に納得させて、ある意味誤魔化して進んで行きます。
考えても仕方がないし。
誤解を恐れずに言えば、どれだけ着飾っても所詮は『フランスごっこ』にしか見えない部分もありますから。
だって我々の顔は平たいまんまだし、髪の毛は黒いし、味噌汁と沢庵食べて育ったんだから。
日本人が、日本で、日本人の為に、日本の食材で作るフランス料理???
正直、私だって毎日料理をしながら『白々しさ』を感じる時も少なくない。
『これって本当に自分が食べたい料理なの?』
しょっちゅう悩みます。
このテーマを、逃げずに真剣に真正面から考えた料理人が田代シェフだと思います。
私は料理の本を読む時、あまりルセットには興味がありません。
ってか、作れないし。
本じゃ分からないですよ。
形にはなるけど本物には絶対にならないですから。
私が興味を持つのはルセットの裏にあるストーリー。
これが面白いです。
いろんな想像が湧いてきます♪
まだ読んでいませんがジックリ読もうと思います。
明日は3週間ぶりの休みだし♪♪♪
巻末の文章だけ読みました。
感動しますね。
若い頃は『理不尽』を我慢する事を覚えた方がよい…。
田代シェフも言ってますね。
言葉が重いです。
是非、若い方々にも読んでもらいたい。
心の栄養満載です。
最近、若い料理人の方から相談を受けることが多いです。
私みたいなハンパ者に相談してもねぇ。
ただね、1つだけ言えることは
『何故今の店に入ったの?』
これだけです。
入った人も悪いし、雇う方は更に悪い。
料理人が働く店を選ぶ理由は
『そのレストランで食べた料理が美味しくて、大好きで。
そのシェフの料理を覚えたい!
仕事を教わりたい!』
昔からこれだけですよ。
以前、私の下で働きたい!とゆう若者が店に来たことがあります。
『うちで食事をしたの?』
『いいえ…』
いやね、顔洗って出直してこい!と追い返しました。
当たり前です。
そんなヤツが耐えられるワケがありませんよ。
働きたい!
覚えたい!
この強い気持ちがあるから耐えられるの。
こんな基本的な事をみんな忘れて、昔からの悪い習慣だけ残ってる。
若い子が料理を食べても分からないんじゃない?
良いのですよ。
分からなくて。
食べて、感じて、その時の感動が大切なんです。
調理師学校の就職斡旋なんてバカバカしいから。
給料だの待遇だの…、
職人の世界は就職じゃなくて『弟子入り』ですよ。
もしも一般企業と同じ様にしたいなら、就業規則やルールも同じ様にするべきです。
無理へんにゲンコツ!なんてやめてね。
全てが中途半端なのが料理人の世界。
考えるべきじゃないかな?